デスカムトゥルー

ジャンル:アドベンチャー
ブランド:イザナギゲームズ
対応ハード:PS5、Switch、PC、スマートデバイス
公式HP:https://deathcometrue.com/

概要

物語を見る、分岐を選ぶ、結末へ至る。
則はどのADVもこの文法に準じるのでありますが、これほどにシンプルな仕組みも珍しい。
テキストアドベンチャーの常識を自動化する、メタ的にゲーム世界へ組み込むことで実現されたユーザビリティをどうぞお楽しみください。
以下、PS5版をベースに詳述し、Switch版の操作を括弧書きで補足し記載いたします。

1.進行

本品は実写映像で進行いたします。
なので映像、自動進行です。オートモードのボタンは何だろう、罰がメッセージ送りか丸がメッセージ送りか。そういったことを気にする必要が0でございます。安心して手にお取りください。

2.セーブとロード

プレイの途中経過を保存することを「セーブ」と申します。
さてこのセーブですが、多くのテキストアドベンチャーでは

1.メニューを開く
2.セーブを選ぶ
3.セーブファイルを選ぶ
4.確認ダイアログで「はい」を選ぶ

という流れになります。軽く書いておりますが、メニューを開くボタン、セーブデータを選ぶUI、作品毎に全てお子となります。その都度学習を必要といたします。
そこへ来ての本作、オートセーブという仕組みを採用。
ゲーム中に一時停止をしてタイトル画面に戻りますとその時点でプレイが保存され、タイトル画面からcontinueを選べば再会可能。
1つである代わりにとても自然なデータ保存。この情報がありましたら視力を用いないプレイの足がかりと頂けることでしょう。どうぞ安心して手にお取りください。
操作ですが、まず罰ボタン(Aボタン)で一時停止状態とします。
続いてオプションボタン(プラスボタン)を2度入力します。
これによりタイトルメニューへ戻り、プレイ状況が保存されております。

3.スキップとバックログ

多くのテキストアドベンチャーは文章を読む構成であるため、謂わば電子書籍であります。しかし分岐システムの存在から同じ文章へ再訪→別分岐を選ぶのフローも屡々。
そんなときに用いる既に読んだ部分を早送りのように読み飛ばす機能をスキップと申します。
また、画面演出の都合から基本的に読み進めた文章を再度読むことができないテキストアドベンチャー。しかし既に読んだ内容が記録されており、読み返し(作品によっては読み返したシーンへ戻る機能あり)として利用の叶いますシステムがございます。これをバックログと申します。
長い説明を失礼いたしました。ですが本作デスカムトゥルーの素晴らしさを語るにはこれだけの情報が必要なのです。
実写映像である、と申しましたとおり、本作はドラマや映画、YouTubeが如き具合でございます。
皆様よく使っております早送り、巻き戻し機能。しっかりと実装されております。
他ではインフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険で確認できるほどと実装のとても少ない映像シーンの巻き戻し機能、本作デスカムトゥルーにユーザビリティの試作として以上に実写映像ADVの必然として巻き戻し・早送り機能を搭載いただきましたことを心から有り難く、嬉しく思うものでございます。
願わくば全てのムービーシーンありタイトルへ巻き戻し、早送り、一時停止機能が実装されます未来を願われること夥しく、その意味で先駆的でもあること極まるのが本作なのでございます。
本作の映像パートはR1ボタン(Rボタン)ないしはR2ボタン(ZRボタン)で約10秒早送り、L1ボタン(Lボタン)ないしはL2ボタン(ZLボタン)で約10秒巻き戻しとなっております。
重要な台詞を聞き逃しても存分可能なリピート再生の齎す安心感。字幕もONと設定できますので視覚を用いぬ場合のみならず、聴覚の代用を視力で可能な余地のありますUIなる本作、どうぞ安心して手にお取りください。

4.選択分岐

物語の途中、今後の行動を選ぶ場面が現れます。その選び方により未来が変化する娯楽なのでございます。
さて、選択肢となりますと独特の背景音の挿入で慣れましたら視力を用いない状態で問題なく状況変化がわかるとなることをお伝えいたします。こちら一人称視点となり、物語は一時停止状態となります。
方向キーの右、ないし方向キーの左を押し続けることで視線を左右に動かします。
選択肢、即ち分岐のあるポイントにフォーカスが当りますとサウンド、コントローラーの振動の両方で通知されます。分岐のシーンに来ましたらその初期位置から見て右、あるいは左に分岐があると解釈、どちらを選ぶか、あるいは3つ以上ある場合はどれを選ぶかとなります。
目的の分岐への到達を振動とサウンドで確認できましたら罰ボタン(Aボタン)の長押しで決定、そうして物語が先へ進みます。
希に上下左右で分岐を選ぶ箇所がございますが、これはやっておればわかる程度の具合なのであまりお気になさらず。大丈夫です。こちらもサウンドで把握可能なUIでございます。
こうしてこれまでの常識にとらわれないVR風選択分岐UIが搭載されております本作、そのオーソドックスでないが故に施されたわかりやすさ(振動とサウンド同時)が結果的に視力を補いました。どうぞ安心して手にお取りください。

5.バッドエンドとリスタート

選択分岐を間違えるとバッドエンドとなりゲームオーバーとなります。
上記で本作はオートセーブであるとご紹介を申し上げました。
ゲームオーバーとなりましたら左右移動可能なメニューとなります。ここは必ず左をお選びいただけましたらと存じます。
特定の場面まで巻き戻りました状態でプレイが再開されます。先ほどと異なる分岐をお選びいただきますと、ゴールへ近づくかと思われます。
こうとしていただくことでセーブ、ロード、分岐前へ戻る、といったADVあるあるを消し、ゲーム中演出としての巻き戻りを実現された設計は、結果としてゲームのシンプルなUI、プレイアビリティへ繋がりました。どのような操作感であるか、ぜひ手に取りお試しください。

6.物語

男はbusinessホテルで目を覚ました。矢庭に記憶喪失を自覚する。
ともかくもテレビを付けるとニュース番組で己が凶悪殺人犯として指名手配されていることを知る。
そうしてバスルームへ向かうと中では見知らぬ女性が昏睡した状態で横たわる状況と遭遇する。
当惑する暇も無く、激しいドアをノックする音が室内に響き渡るのだった。

このようなプロローグであります。

おわりに

日本語フルボイス、お手頃価格な本作。
初期設定の手順概説冒頭部分プレイの様子をそれぞれ動画にしております。
参考と頂けましたら幸いでございます。
ともかくもシンプルに構造されており、そのシンプルさが視力を補う要素となりました本作です。種々情報を得ていただいて嫌いな雰囲気ではないとなられましたら、ぜひ一つお試しください。

視覚補助情報

最終分岐

上記の通りほぼ全ての選択分岐は、例え選び間違えてもゲームオーバー画面からあらためて選択のやり直しが可能です。
が、最終分岐のみはそうはいかない。選び、結末を体験すればスタッフロール後あらためて最初からのプレイとなります。
ネタバレ防止のためにぼかして書きますと、
左側が現実、右側が非現実となります。
こちらの情報を参考に、最後の分岐選びへどうぞ悔いなく挑戦をいただけましたらと存じます。
ご武運を。

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